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5月の閲覧履歴 [toppage]

5月の閲覧履歴
暑さ寒さの差が激しかった5月でした。
さて,2016年5月のブログの閲覧者数の多かったベストスリーは,

1位 伯爵と壁の花 ジャニス・プレストン SHALOCKMEMO1237
2位 百万ポンドの偽の花嫁 シャンテル・ショー SHALOCKMEMO1238
3位 無垢な乙女の変身 アンドレア・ローレンス SHALOCKMEMO1241

の3冊でした。中でも1位を占めたジャニス・プレストンのヒストリカルが圧倒的でした。

また,5月のイチオシ作品は,読了日順に
○ 授かりし受難(噂のギリシア大富豪 1) リン・グレアム SHALOCKMEMO1239
○ 3姉妹シリーズ キャロル・モーティマー SHALOCKMEMO1242 SHALOCKMEMO1243 SHALOCKMEMO1244
○ 愛は一夜だけ キム・ローレンス SHALOCKMEMO1248
○ 君なくて エマ・ダーシー SHALOCKMEMO1252
○ はねつけられた愛 サラ・モーガン SHALOCKMEMO1254
の7作品でした。
読了冊数が20冊を超えなかったのはペースダウンどころではないのですが,月半ばで仕事の方がちょっと忙しくなったためです。
また,今月SHALOCKMEMOも1250を数えました。リンク切れを修正し,内容も整理したいと思っていますが,庭の草刈りと同じで,したいと思うだけでなかなか時間が取れないと言い訳をするだけの自分が情けないです。
6月は梅雨時で家にいる時間が多くなると思われますので読書とドラマ視聴に明け暮れることになるでしょう。
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はねつけられた愛 [サラ・モーガン]

SHALOCKMEMO1254
はねつけられた愛 Rescuing Dr. MacAllister 2003」
サラ・モーガン 森 香夏子





 原題は「ドクター・マカリスターを救助」
 ヒロイン:エリー・ハリソン(23歳)/救急救命室の看護師/緑の瞳,長い脚,大きい胸,黒い髪/
 ヒーロー:ベン・マカリスター(30歳代)/救急専門医,高山病研究者/痩せて引き締まった顔,太くて黒い眉,きりりとした口元/
 とにかくとんでもなく明るく無垢で人を信じて疑わない性格のヒロインの登場です。ヒーローがベン,ヒロインがエリーととてもシンプルな名前,そしてそれが愛称でもないのでストレートに登場人物の性格が表れてきます。救急救命室の看護師エリー・ハリソンは登山家として名高いフィル・ハリソンの娘で,エベレストで亡くなっています。その時エリーもベースキャンプにいたのでした。「一番大切なのは自分の限界を知ること,と同時に精一杯人生を生きろ」という父の言葉どおり,毎日を懸命に生きています。そして18歳までその義弟のジャック・モーガンに育てられ,その娘つまり従姉妹のリンゼイとは大の仲良し。ジャックも山岳救助隊のリーダーとして活躍しています。エリー自身もSARDA(山岳救助犬協会)のメンバーでアレックスという救助犬の世話をしています。一端ことあれば,アレックスを駆って救助に駆けつけるエリー。そんな彼女ですので,どんなことにも前向きで,クヨクヨせず,しかも止めどないおしゃべりで人をリラックスさせ,高慢なところがありません。しかも自分が美人だと鼻にかけることをしないので誰からも好かれてしまうのです。嵐の中従姉妹のリンゼイの出産を手助けするためにロッジに向かったエリーは氾濫した川を渡ったところで車が故障してしまい,歩き出そうとしたところにベンに出会います。そして救命医ベンの手助けでリンゼイの出産を無事成し遂げたのです。そのまま病院へとリンゼイに付き添ったベンとエリー。二人の出会いはまさに運命的でした。その後,同じ救命室で働くことになったベンとエリーですが,エリーはベンの整った顔立ちと男らしさにすっかり参ってしまいますが,女性なら誰でも好きにならざるを得ないハンサムなベンに,自分が好かれるとは思ってもいません。この謙虚さというか天然なところがエリーの最大の魅力なのですが・・・。そしてエリーは蘇生室に行く度にベンが何か別人のようになることを気付きます。きっと深い理由があるはずだとエリーは思いベンに訪ねるのですが,ベンはその度にその質問を無視するのでした。上級専門医で救急室のリーダー,ショーンは何か知っている様子ですが,本人に聞けと取り合ってくれません。ベンを愛し始めたエリーは,リンゼイにも勧められ,隣家に越してきたベンにもうアタックをかけます。そして身内のパーティの席上でベンを愛していると大きな声で言ってしまったのでした。気まづくなると思っていたエリーですが,翌日もベンは相変わらずの態度です。しかし子供の患者が来た時は緊張の色を隠せない様子。人に話せない過去の深い傷があるのではと「私には何でも話してみて」としつこく食い下がるエリーに,ついにベンは妻と娘を失った過去を話すのでした。その責任が自分にあるという罪悪感で2年間パキスタンで医療奉仕に携わっていたベン。しかし罪悪感は相変わらずベンを苦しめているのでした。その様子をたまらない様子で見つめるエリー。どうしてそんなに自分を気にかけるんだと半ばきつい口調で言うベンに対してあっけらかんと「だってあなたを愛しているから」とサラッと言い放つエリーに邪気がないことはベンも理解し始めたようです。ベンもまた美人で看護師としても有能,さらに人を信じすぎ世話を焼きたがるエリーを守ってやりたいと思うようになります。同僚医師から誘惑されそうになったエリーを助けたり,行方不明の登山者を協力して発見したりしたことをとおしてベンの気持ちはエリーに傾いていくのでした。しかし罪悪感を抱き続けるベンはエリーを幸せには出来ないと思い込んでいます。そんな時,病院に銃を持った男が侵入し,エリーを人質にとって蘇生室に閉じこもる事件が起こるのでした。この事件の意外な解決方法が本作の最大の読みどころです。ハンサムで深い悩みを抱えたベン,飾らない美女エリー,二人の間の恋のゆくえは・・・。
 ナイスヒロインというよりピカイチ・ヒロインの一気読み間違いなしのイチオシ・ロマンスです。


タグ:イマージュ
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三人のメリークリスマス [エマ・ダーシー]

SHALOCKMEMO1253
三人のメリークリスマス Merry Christmas 1997」
エマ・ダーシー 吉田洋子




HQB-268
09.12/¥650/203p

I-1300
99.12/¥641/156p


 原題は「メリー・クリスマス」
 舞台:オーストラリア,シドニー周辺
 ヒロイン:メレディス(メリー)・パーマー(29歳)/フラワーアレンジメント会社「フラワーパワー」経営/長身,グリーンの瞳
 ヒーロー:ニック・ハミルトン(35歳)/銀行家/長身,浅黒い肌,黒い髪,濃い褐色の瞳/
 HQSP版がありますが,KINDLEのあるHQBで読みました。エマ・ダーシーつながりで,未読だった本作を愉しみました。記憶喪失ものです。ヒロインのメレディスが16歳で夢中になったニックとの間の赤ちゃんをニックの姉夫婦に養子に出し,娘のキンバリーが12歳になっています。養子に出して以来毎年ニックの姉がキンバリーの写真を送ってくれていたのに今年はなかなか写真が届かなかったことで心配しているところです。ニックの姉夫婦は昨年のクリスマスの後,事故で亡くなっていたのでした。その後キンバリーはニックが後見人となり,一緒に暮らしていたのですが,キンバリーは自分が養女であることを姉夫婦の会話を漏れ聞いたことから気付いてしまっていたのです。今になって自分を寄宿学校に入れる話が持ち上がり,ニックが自分の世話をするのをいやがっていると考えたキンバリーは,実の母に合わせて欲しいとニックに爆弾発言をします。ニックは弁護士に実の母の情報を聞き出し,メレディスを訪ねてきたのでした。ニックから姉夫婦の死を聞き,ショックで気を失ってしまいますが,キンバリーが会いたがっていることを聞き,喜びに震えます。しかもニック本人が自分を訪ねてきたことで記憶が戻ったのかと一瞬期待したのですが,他人行儀な話し方からして,まだ記憶が戻っていないことを知るのでした。自分たち3人のこれからの生活がどうなるのか?ニックにキンバリーの実の父だと知らせたほうがいいのか?クリスマス休暇を海岸の別荘で過ごすメレディスに悩みはつきません。何度も夢に登場していた女性がメレディスだと気付いたニックは,本人にどう確かめたら良いかわかりません。結局13年前に自分と一緒にサーフィンでオーストラリア中を回っていた友人たちに電話して当時のことを聞いてみることにしました。そして今はロンドンにいるデイヴ・ケターリッジと連絡が取れ,キンバリーが自分の実子であることに到達するのです。翌朝3人はクリスマスツリーを買いに出かけるのですが,幸福そうなメレディスとキンバリーに対してボンヤリしがちなニック。その夜メレディスがニックに問い詰めると,キンバリーが実子であることに気付き,なぜ自分に知らせてくれなかったと問い詰めるニックに,努力しても連絡が出来なかったこと,そしてニックの姉夫婦に娘を託せば自分が育てるより大切にしてくれるはずで,いずれニックも気付くかもしれないと考えたことを打ち明けます。そしてニックが記憶喪失になっていることを信じられないでいたことも話すのでした。二人の話を立ち聞きしてしまったキンバリーもショックを受けますが,ニックがメレディスと結婚するつもりだと話すと逆にキンバリーは,12年経ってやっと自分の居所が落ち着くことに喜び,実父母の愛を信じる様子です。自分から寄宿学校に行くというキンバリーにニックは驚きますが,それが長い間別れていた実父母が二人だけの生活を送れる陽にという配慮だと知り,メレディスは賢くキンバリーが成長したこと,自分たちを許してくれていることに感動するのでした。まさにクリスマスの奇跡を絵に描いたような作品です。


タグ:イマージュ
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君なくて(ネタバレ注意!) [エマ・ダーシー]

SHALOCKMEMO1252
君なくて The Colour of Desire 1990」
エマ・ダーシー 寺田ちせ




PB-167
16.05/¥700/156p

I-0668
91.09/¥590/156p


 原題は「欲望の色」
 ヒロイン:キャスリーン・マヴォーニー(21歳)/ソプラノ歌手/列車事故で両親を失い,自身も命をとりとめたものの両膝を潰されて何度も手術を繰り返しやっと2時間ほどなら経っていられる程度に回復している/豊かな赤毛,大きめの唇,赤みがかったブロンドの長いまつげ,青い目/
 ヒーロー:モーガン・ルエリン(32歳)/ミュージカル作曲家/長身,黒い髪,太い眉,高い頬骨,精巧なのみで彫ったような鼻,引き締まった唇,頑固そうな四角い顎/
 本作の本当の主人公はシスター・メアリ・シシリーという修道尼の音楽教師だと思います。ヒロインのキャスリーン・マヴォーニー,ヒーローのモーガン・ルエリンはこのシスター・シシリーに運命を握られ,踊らされて,結局その思惑どおりの行動を取ってしまうからです。そしてシスター・シシリーはそのことを見越したかのようにキャスリーンに言葉を残しているのです。最後にはモーガンがキャスリーンと作り上げたミュージカル作品を破棄するのに,その作品の譜面と録音媒体のコピーを遺言代わりに残すということをやってのけています。シスター・シシリーが教えた中でも最高の才能を持つ二人を出会わせ,影響を与えさせ,ついには二人の弟子がゴールインするように仕向けていく,そんな遠大な計画を確実に実施していくプロデューサーとしての才能を持った女性だったようです。修道尼としては院長のいうように従順な人ではなかったようですが,だからこそ音楽を愛し,自分が果たせなかった夢を二人の弟子たちをとおして実現させていく力はかなりのものです。しかもそれが自分のためではなく弟子たちのためになって行くことを見越していたのです。シスターの遺体を前にヒロインが泣き崩れる場面では読者も涙を禁じ得ない感動の場面となっています。ストーリーテラー,エマ・ダーシーの作品の中でもピカイチの作品だと思います。


タグ:イマージュ
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億万長者の非情な提案 [トレイシー・ウルフ]

SHALOCKMEMO1251
億万長者の非情な提案 Claimed
( Diamond Tycoons 1 ) 2015」
トレイシー・ウルフ 中野 恵





 原題は「損害賠償請求」
 舞台:サンディエゴ
 ヒロイン:イザベラ・モレノ(アイサ・ヴァリン)(27歳)/米国宝石学会(GIA)教授/
 ヒーロー:マーク・デュランド(?歳)/宝石会社「ビジュー・コーポレーション」CEO/
 複数のペンネームをもち,広いジャンルで作品を書いている作者のトレイシー・ウルフの初邦訳作品です。姉妹編としてヒーロー,マークの弟ニックが登場する「Pursued」もすでに原作は書かれています。宝石泥棒を父に持つ娘アイサ(現在はイザベラと名告っている)は6年前に宝石会社CEOのマークと出会い,激しく交際していました。しかし,アイサの父が会社の宝石を盗み,それを知ったアイサは父と恋人との間に立って苦しみ,結局父の犯行であることを言い出せませんでした。会社は信用を失い倒産ぎりぎりのところまで追い詰められますが,アイサは宝石を会社に返し,真実をマークに告げるのでした。ところがマークはそれを感謝するどころか一緒に住んでいたフラットから着の身着のままで追い出してしまうのでした。その後,会社は持ち直し現在では業界第二位まで成長します。フラットを追い出しはしたもののそのことを後悔したマークはその後アイサを捜しますが,すでにアイサは名前を変えてしまったため,見つけられずに6年が経過したのでした。今回二人の再会はマークがGIAの臨時講師に招かれ建物を案内してもらっているところでアイサが講義中の部屋にも立ち寄り,すぐに二人は互いに気付きます。そしてマークはアイサの帰宅を待ち伏せ,この6年間どこに行っていたと問い詰めるのでした。自分はすっかり憎まれていると思っていたアイサはマークが自分と一緒に業界のパーティに行って欲しいというのに驚き,とっさに友人のギデオンと約束があるからと断ります。自分の知らない男性とアイサが交際しているのではとマークの心には嫉妬が渦巻くのでした。自分が腹を立てて追い出した女性への未練,自分よりも父をかばったと腹を立てる身勝手さ,そして6年も経ってからもアイサが自分を求めてくれているはずだと思う勘違い。本当にマーク・デュランドは男の風上にも置けない心根の狭い身勝手男です。見栄えは良いかもしれませんし,仕事は出来るのかもしれませんが,こんな本性の男性を上司にしている会社の従業員たちも大変ですね。その後2度目の宝石盗難事件が起こり,アイサに宝石の調査を頼んでいたマークはまたもやアイサに裏切られたと思って追い出すのですが,それでも愛想を尽かさないアイサの,これは家庭内暴力に耐え,他の人から自分の夫は悪くないという被害者妻と同じではないかという気さえしてきます。
 結局会社内部の者の犯行らしいことは分かるのですが本作では犯人は明らかにされません。おそらく次作以降でそれが明らかになるのでしょうが,ワンマンなマークに対する恨みによる犯行ではないかと予想されるほど,このヒーローは最悪ですね。アイサに対する同情票だけでもNiceHeroineに該当します。ま,次作に期待しましょう。


タグ:ディザイア
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明かせない秘密 [キャサリン・マン]

SHALOCKMEMO1250
明かせない秘密 Baby, I'm Yours
( Beachcombers 1 ) 2006」
キャサリン・マン 北園えりか





 原題は「赤ちゃん,私はあなたのものよ」
 ヒロイン:クレア・マクダーモット(30歳代)/レストラン経営者/キャラメル色の髪,ライラックの香水/
 ヒーロー:ヴィック・ジャンセン(39歳)/獣医/コーネル大学卒/
 SHALOCKMEMO1250の節目の作品となりました。この節目にふさわしく大御所キャサリン・マンの2006年の作品です。
里親の元に残った3人の娘。クレア,スター,アシュリー。もちろん3人ともそれぞれ実父母がいますので苗字が違うのですが,実の姉妹以上の関係で,里親であるリビーおばの残してくれた屋敷をレストランに改装し,クレアが料理を,スターがバーとウエイトレスを,アシュリーが経理をとそれぞれ仕事を分担して経営しています。アシュリーは大学へも通っていて,関連作「身分違いのフィアンセ(SHALOCKMEMO755)」のヒロインでもあります。「身分違いの・・・」は,ヒーローのマシュー側から描かれていますが,作品の中でビーチコーマーズと呼ばれるこのレストランが古くなった配線のショートで失火するということが述べられていますが,その前にもいくつか不思議なトラブルが続いていました。本作ではアシュリーの義姉のクレアがヒロインとなります。クレアの義妹スターの物語はシリーズ2作目「Under the Millionaire's Influence 2007」で,本作にも登場するデイビッドがヒーローとなっているようです。また,大きく家族が広がっていくようですね。
 さて,物語ですが,クレアたちの経営するレストランは港の一等地にある結構広い屋敷のようですが,なにせ古い建物。屋敷以外財産のないクレアたちにとってはその建物の維持管理も結構手間と費用のかかるものです。この地を買収して大きな観光地として再編しようとする開発業者から譲って欲しいとオファーがあるのですが,クレアには自分を育ててくれたリビーおばの残してくれたものをそう易々とは売却することは出来ません。それが原因で時々建物に侵入したりトラブルを起こす輩が出てきたのではないかとヴィックが気付きます。ヴィックは自分の責任で娘を失い,それが原因で妻とも離婚しています。そしてノースダコタの動物診療所や自分の屋敷を売って,この地サウス/カロライナ州チャールストンに逃げるようにやって来たのでした。ヨット「ダコタ・ラット号」で生活しています。ヨットからはクレアのレストランの様子が遠目に分かる距離です。ヴィックの妹や義弟も近くにいるのがこの地を選んだ理由でした。そしてクレアと出会います。「友達になって六ヶ月,恋人になって三日目」二人は避妊を失敗したことを知り,それから三ヶ月後クレアの妊娠が明らかになります。クレア自身4年前に短期間婚約していた経緯がありますが,恋人に裏切られそれからは仕事一筋に生きてきました。子供のために結婚しようというヴィックの申し出にもう少し時間をかけて考えたいというクレアの言葉にショックを受けつつも,その判断を待つことにしたヴィック。姉妹の中でもスターが最も目立ち生き生きとしているのに対し,クレアはどちらかというと几帳面で計画どおりに物事を進めようとしますので衝動的な行動をあまり取る方ではありません。ここで邦訳版の表紙を目にしてみると,今月のベストイメージですが,茶色の瞳の顎のすっきりした,でも美しいだけではなく愛情豊かそうな落ち着いた女性がモデルになっています。まさにクレアのイメージぴったりのモデルさんです。MB版の方はちょっと奔放なイメージで,物語の内容とは違いがあるようです。あまりに忙しく働き過ぎるクレアは時々めまいを起こして倒れてしまいます。その都度ヴィックの助けで事なきを得るのですが,その都度ヴィックはクレアと赤ちゃんを守らなければという気持ちを強くするのです。そしてレストランでのいろいろなトラブルの犯人が,最も大きなイベント婚約パーティでの事件で発覚します。その時もすっかり自分たちを助けてくれたヴィックの行動に,クレアはやっと自分が信頼できる男性だと信じることが出来たのでした。
 悲しい過去を持ち,今でも必死に生きているクレアですが,物語は終始静かに進行し,成熟した男女の物語らしい落ち着いた雰囲気が醸し出された優しいロマンスです。次作では妹スターとデイビッドのロマンス。本作とはかなり雰囲気が異なるでしょうね。


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アドニスの冷たい抱擁 [ミシェル・スマート]

SHALOCKMEMO1249
アドニスの冷たい抱擁 The Greek's Pregnant Bride
( 大富豪の結婚の条件 2 ) 2015」
ミシェル・スマート 麦田あかり





 原題は「ギリシア人の妊娠した花嫁」
 ヒロイン:アレッサンドラ・モンデッリ(歳)/カメラマン,ロッコ・モンデッリの妹/つやつやした濃い栗色の髪,ハニーブラウンの瞳/
 ヒーロー:クリスチャン・マルコス(33歳)/投資家/身長190センチあまり,
 「たまたま出くわしたアレッサンドラが兄の代わりに呑みにつれていってほしい」と言ったことがすべての始まりでした。クリスチャンとアレッサンドラの兄ロッコたち4人は「コロンビア・フォー」という仲間組織を作り,慈善事業に力を貸しています。無二の親友たちの中でクリスチャンは富裕な家庭の生まれではなく,たたき上げで財産を築いてきました。そしてロッコの結婚式の花婿付添人を務めることになるクリスチャン。少女のころからクリスチャンに憧れを抱いてきたアレッサンドラがこの機会をとらえようとしたのは自然な成り行きでした。新人作家たちが描く本シリーズ第2弾は,ミシェル・スマートです。いくつかのシリーズにも執筆しているミシェル。本作が初邦訳ですが,巧みなストーリーと少女から大人の女性と変貌を告げていくアレッサンドラを見事に描ききっています。ロッコと結婚する元スーパーモデルのオリヴィアよりアレッサンドラの方が美しいとクリスチャンの目には映ります。しかし,ロッコとの友情を考えると手を出してはいけない存在。自分のような悲惨な幼少時代を送った男には・・・。アレッサンドラにはもっと育ちが良く,将来を嘱望される男性がふさわしい。でも,自分を抑えきれるだろうか・・・。そんな自問自答が何度も続くクリスチャン。そしてあの一夜の関係でアレッサンドラのお腹に自分の子どもが・・・。クリスチャンを密かにギリシア神話のアドニスにたとえていたアレッサンドラですが,両親から捨てられた自分が子どもを育てることより,夫となる人と添い遂げられるだろうかと結婚に自信を持てないため,クリスチャンのプロポーズを最初は断るのですが,次第にそれ以外の選択肢が限られてしまいます。クリスチャンはきっと妹を大切にしているロッコとの関係悪化が予想されました。そして二人は遂に結婚することにします。謂わば子どものための便宜的結婚だけでは満足できないアレッサンドラでした。出産にまつわる話を聞いたクリスチャンはアレッサンドラ,ロッコ兄妹の母がアレッサンドラの出産で命を落とし,父にも捨てられ,祖父に育てられたという事情を知り,両親の愛を知らないで育ったアレッサンドラを産まれてくる子供と共に守らなければという決意を新たにします。ロッコに二人のことを話すと,ロッコはクリスチャンに一発食らわせ,結婚式への参列も断るのでした。マスコミからは富豪の夫と美しい妻という構図で話題になります。そしてクリスチャンと母の改善されない関係など前途多難な二人ですが,互いに互いのことを考え,アレッサンドラはクリスチャンの恩人ミコライ夫妻を式に招き,クリスチャンもまたアレッサンドラのためにニューヨークまで出かけてロッコ夫妻を式に連れてくるのです。ロッコも渋渋ながらも二人の幸せを願い,式に参列するのでした。かつてハビエルという男性に裏切られた経験を持つアレッサンドラもクリスチャンの愛で,ついに自分の夫になる男性に信頼を向けることが出来るようになります。クリスチャンもアレッサンドラの成長で愛を取り戻し,家庭を築く勇気を持つことが出来るようになるのでした。
 あまりに出来すぎた結末だとも思いますが,信頼,愛,そして過去のしがらみからの脱却と,ロマンスのテーマがふんだんに盛り込まれた,読むにふさわしい作品に仕上がっています。


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愛は一夜だけ [キム・ローレンス]

SHALOCKMEMO1248
愛は一夜だけ Her Nine Month Confession
( Oe Night With Consequences 11 ) 2015」
キム・ローレンス 山本翔子





 原題は「彼女の九ヶ月の告白」
 ヒロイン:リリー・グレイ(22歳)/大学の演劇科の助手,ホスピスのボランティア/両手つかめそうなほど細いウエスト,
 ヒーロー:ベネディクト(ベン)・ウォーレンダー(27歳)/投資家/端正な顔,彫刻刀で削ったような鋭角な顔,広い額,高い頬骨,がっしりした顎,濃い眉,高い鼻,大きい口,長い焦げ茶色のまつげに囲まれた青い目,オックスフォード大学出身/
 かつて女優で今は2歳の娘の子育てのため大学の演劇科の助手を務めるリリー。娘の父親で投資家のベン。リリーは母エリザベスにさえも娘エミリー・ローズの実の父親の名前を知らせていなかったのですが,実は母や家政婦をしているウォーレン家の屋敷ウォーレンコートの跡取りのベンこそ,その男性だったのです。約三年の間娘の父親であるベンにそのことを告げずにいたリリーですが,社会的にも地位があり,しかも自分の母,かつては父さえもその家の使用人であることで,スキャンダルを恐れて言い出せないままだったのでした。リリー自身も母が彼女を身ごもったことで父が結婚せざるを得なくなり,父が母に対して貧しいのはこの子のせいだと言っていたのを聞きつけ,自分が望まれずに生まれてきたという負い目を感じながら成長してきたのですが,自分もまた人に言えない子どもを出産してしまったことで,母と同じ運命をたどってしまったことを後悔しつつも,この子だけは誰の力も借りずに立派に育てていくことを決意し,全てを娘のために捧げていたのです。そんなリリーを母は陰ながら応援し,手伝い,リリーの幸せが一番大切だと言ってくれることに感謝の気持ちを抱いています。一方ヒーローのベンもまた自分のことを顧みず仕事一辺倒でいる母に対しては憎しみの気持ちしかもっておらず,事業の先行きが妖しくなっているにもかかわらず相変わらず古い手法で事業を自転車操業している祖父に,なんとか自分の実力で事業を再興したいと思って,いろいろと進言するのですが,頑固な祖父の気持ちを変えるところまでは行っていませんでした。屋敷でエリザベスがリリーの娘エミリー・ローズの世話をしているところに出くわしたベンは,コバルトブルーの目を見た瞬間,自分の子どもではないか気付いていてしまいます。子どもの年齢を聞いたベンは自分の子どもであると確信するのでした。やがて帰宅したリリーを問い詰めるベンに,リリーは「ごめんなさい」とあやまります。「嘘はついていない。ただ黙っていただけ」というリリーを非難するベンですが,リリーがベンに話さなかったのには訳があったのです。エミリー・ローズの妊娠中助産院の待合室で手にした本。そこにはベンの別れた恋人の手記が載っており,「ベンは婚約した五分後には怖じ気づき,すぐさまその気の毒な恋人を捨てた。彼は結婚恐怖症だ,破局の決定的な要因となったのは,彼が子どもを作るのを拒否したからだという。」と書かれているのを読んで,リリーはベンに妊娠のことを黙っていようと決意したのでした。「妊娠するまで,リリーは母親になりたいかどうかなんて考えたこともなかった。だが,ベンは父親にはならないと決めている。子どもを持ちたくないという理由で婚約を破棄した男性が,たった一夜の情事のせいで父親になると知って喜ぶはずがない。」というリリーの思いは,物語終盤まで根深く続いていくことになります。しかしベンに子どもの存在をしられた今,二人は今後どうしていくかを話し合わざるを得ませんでした。そして週末にベンは話し合いのためにリリーとの会合の場所を自家用ジェットで飛ぶ島に設定します。「片時も警戒を怠ってはだめよ,とリリーは自分に言い聞かせた。脅しには屈しないと心に決める。こちらが主導権を握らなくては。」というリリーの気持ちに母親としての子どもに対する強い思いが表れています。そんなリリーの思いをベンは自分の母と比較して,リリーに対する尊敬の念に打たれるのでした。二人で食事をしているとき,リリーの携帯に母からの連絡があります。娘が入院したというのです。取り乱すリリーを慰め,急いで自家用機に乗り込む二人。そして,イギリスに戻った二人にエミリー・ローズが血液の病気にかかっており,骨髄移植が必要だというのです。しかもリリーの骨髄は適合しないという医師に告げられ憔悴しきってしまうリリー。そんなリリーの様子に,ベンはリリーとエミリー・ローズを守ることが自分が最も望んでいることだと,自分の中の愛に気付くのでした。幸いベンの骨髄は適合し,移植も成功し,エミリー・ローズも健康を取り戻します。さて,リリーとベン,そしてエミリー・ローズの関係をどうするかという問題が残されるのですが・・・。ベンの祖父,そしてリリーの母の後押しも二人の関係によい結果をもたらすのですが,子どものことで頭がいっぱいのリリーにベンは愛していることを告げることがなかなか出来ずに読者をやきもきさせます。リリーもまた思い込みからベンの気持ちの変化に気付いてやることが出来ずにいます。そして相変わらずベンに惹かれてはいけないと自分に言い聞かせるのですが・・・。そんな時,リリーの双子の妹ララが突然訪ねてくるのでした。これをきっかけに二人が互いの気持ちを素直に打ち明けられるきっかけになるのです。
 エピローグはエミリー・ローズの愛らしい日記で締めくくられています。母親として子どもに対して最大限の努力を惜しまず,そして周囲の人たちにも頼ろうとしないリリーの独立心の強さ,そして最後には自分の弱さをさらけ出し,ベンとの関係に素直に身を委ねていく爽やかな態度に,ロマンス小説らしい充実感を得られる秀作です。


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青ざめた薔薇 [サラ・クレイヴン]

SHALOCKMEMO1247
青ざめた薔薇 Bride of Desire
( Wedlocked 41 ) 2006」
サラ・クレイヴン 遠藤靖子





 原題は「欲望の花嫁」
 ヒロイン:アリース(アリー)・マーチントン(22歳)/未亡人/
 ヒーロー:レミー・ド・ブリザ(?歳)/医師/高い鼻,意志の強さを感じさせる割れた顎,頑固そうな口もと,ペールブルーとトルコブルーの中間の色の瞳/
 過去と現在が交差してちょっと不思議の国に迷い込んだかのような作品です。端的に言ってしまえばかつての恋人を捨てて結婚してしまったヒロインが結婚後ヒーローの子どもを身ごもっていたことを知り,その秘密を隠したまま再び彼と出会い,恋が再燃するものの,既婚者であることを知ったヒーローがヒロインに辛く当たる不倫物語という内容です。Wedlocked(既婚)シリーズの作品ですが,ヒロインの主体性が感じられず,脇役ばかりが活躍するという筋立てに,ちょっとついて行けないなぁと感じられる作品でした。ただ,ヒーローやヒロインの大叔母の住むブルターニュ地方と,嫁ぎ先のイギリスの貴族社会という英仏間の感情のもつれや考え方の違い,つまり対面を大切にするイギリスと愛を大切にするフランスという国民性の違いの間に挟まれたヒロインの悲哀や,マザコン夫に悩まされ,すべてを取り仕切ろうとする義母と嫁の確執という,結構アジア的な雰囲気,そしてヒーローを追い求める美人だけれど心の狭い娘との三角関係などかなり人間関係のごちゃごちゃした中で物語が進行する,なんか詰め込みすぎの作品になってしまっています。ヒロインがそこそこ美人であるとは思いますが,特にその風貌の記述もなく,ヒロインの心の言葉ばかりが描かれているので,読者がヒロインになりきるよう仕組まれているのですが,結構自分勝手なヒロインに気付いてみると,それも冷めてしまうように思うのですが・・・。ヒーローも医師の仕事のことはほとんど描かれず,ヒロインに去られるとすぐに海外に出かけてしまうような身勝手な男性で,あまり魅力が感じられません。相手を責めることで自分の鬱憤を晴らそうとする心の狭さが目立ちますし,ヒーローとしてなにか悩みがあるわけでもなく,ただのかっこいい青年のように感じられてしまいます。ヒロインの嫁ぎ先の義母と夫の驚くべき欺瞞が嫁いびりと言うより常軌を逸した態度であることもちょっと不快に感じられてしまい,ロマンス作品としての良さが見いだせないのではないでしょうか。


タグ:ロマンス
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いけない魔法 [キャシー・ウィリアムズ]

SHALOCKMEMO1246
いけない魔法 A Pawn in the Playboy's Game 2015」
キャシー・ウィリアムズ 春野ひろこ





 原題は「プレイボーイのゲームの駒」
 ヒロイン:ローラ・リード(26歳)/小学校教師/豊かな髪,ふっくらした柔らかそうな唇,不思議な魅力のあるハート型の愛らしい顔立ち,鼻にそばかす,小柄で豊満な体型,緑色の瞳/
 ヒーロー:アレッサンドロ・ファルコーネ(?歳)/実業家,企業グループの代表/ロンドンのペントハウス在住/
 頑固者の父と気まずい関係が続いてもう何年にもなります。スコットランドに住む,すっかり老いてしまった父の健康を気遣い,自分の近くのフラットを準備しようとしたアレッサンドロですが・・・。アレッサンドロは7歳で寄宿学校へ追いやられ,休暇になるとスコットランドの,広く寒々とした屋敷に帰ってきてはいましたが,父との関係にぬくもりは感じられませんでした。財産を受け継ぐことを拒否し独力で現在の企業グループを築き上げたアレッサンドロ。父ロベルトは10年前までは企業帝国を率いて君臨していましたが,今はただの老人になってしまいました。ただ敬意だけは絶やさず,父との関係は維持してきたアレッサンドロですが,ロンドンの自分の近くに住み,万一の場合にも最高の医療を受けさせ,自分もすぐに駆けつけられるようにと考えたのでした。すっかり準備を整えて父のもとへとやって来たのですが,父からは了承の返事をもらえません。アレッサンドロの知る限り現在の父は使用人と植物を相手に朝から晩まで家に閉じこもっている様子です。そんな時,父の元を若い女性が訪れます。すっかり父の通いの使用人ではないかと疑うアレッサンドロに,その女性ローラ・リードはロベルトに会いに来たと言います。ひょっとして若い愛人?アレッサンドロはローラを父の財産狙いの女性と勘違いしてしまうのでした。自分のことを父の友人だと主張するこの若い女性にふとアレッサンドロは興味を持ちます。これまで刹那的な関係で付き合ってきたモデル体形の美女とは違い,ハンサムな自分に媚びを売らずしかも出るべきところは出ているような女性らしい体型の女性に,これまでとは違った魅力を感じたのです。かつてロンドンで秘書として働いていたローラは,上司の男性が既婚者であることを知らずに関係を持ち,裏切られたことに失望して辞表を出し,スコットランドの祖母のもとに帰り,小学校で教師をしていたのでした。隣人であるアレッサンドロの父とは,園芸の趣味が一致し,またチェスの相手として館を訪ねたりしていたのです。息子からこの地を離れてロンドンに移るように言われていることをローラもロベルトから聞き及び,気の置けない話し相手に囲まれている今の暮らしを離れることをいやがっていることを知っていたのです。父に疎まれていると言うアレッサンドロに対して「ロベルトにだって落ち度はあるかもしれない。だけど,あなたの方は何の努力もしていないじゃない。ずっと父親を知ろうとする努力さえしなかった。」と責めるような言い方をするローラをアレッサンドロは強く否定しながらも,父親のことをさっぱり知らないことに気付くのでした。ローラの祖母とロベルトは友人のように互いに言いたいことを言い合っている様子を見て,アレッサンドロは父の別の一面を見たような気がし始めます。「祖母はロベルトにもノーと言える人なの。祖母が彼にああしなさい,こうしなさいと言うと,ロベルトは子羊みたいに従うわ。」とローラに言われ,父がこの地に住むことを認めつつも,もっとこじんまりした便利な家に移住することを望むようになったアレッサンドロ。互いの妥協点としてそれが最も現実的なことになっていきます。ローラに惹かれる思いを我強くなっていくアレッサンドロですが,ローラの方もアレッサンドロと一緒にいることが,かつて男性に裏切られた心の傷を忘れさせてくれる楽しみにもなって行きます。もう二度と男性との関係を持つまいと思っていたローラですが「あの決意をしたのは彼と出会う前だった。この世界のどこかに私の慎重な人生計画をすっかり忘れさせるような男性がいるなんて,当時は思ってもみなかった。こと男女の関係となるとアレッサンドロ・ファルコーネは奪う人だ。」という気持ちの変化に戸惑い,しかし「自分の家庭を持ちたいとも思っていないし,愛というものを信じていない。一人の相手を愛し続けることも出来ない。彼は私が嫌悪するものの象徴とさえ言える。」と自分に納得させようとしますが・・・。遂にはローラは自分の欲望に負け,アレッサンドロと関係を持つことを決意します。そしてアレッサンドロと父との和解の時がやって来ます。妻を亡くしたとき絶望のあまり二人の間の息子の存在すら妻を思い出させるからと敢えて遠ざけてしまった父の気持ちを知り,アレッサンドロは再び人を愛する勇気を持とうと決意するのでした。父にローラとの関係を問いただされたアレッサンドロは「特別な絆」が生まれていると返答します。ローラにはこお「特別な絆」が何を意味するかいぶかしげに思いますが,そんな時ロベルトと祖母から意外な提案が為されます。アレッサンドロと二人で休暇旅行に行ってきなさいと言う提案です。カリブ海の別荘に出かけた二人。そこでローラはアレッサンドロがいかにお金持ちであるかと言うことを肌で実感するのでした。しかしそのことよりも自分が如何にアレッサンドロを愛し始めているかに気付いて,心の傷を癒やすどころではなく一生をこの男性と過ごすことを真剣に考えるようになります。しかし彼の気持ちは・・・。アレッサンドロもまた「どうして僕は相変わらず彼女が欲しいのだろう。彼女が去ることを考えるとなぜ不安と困惑に襲われるんだ?」とローラへの気持ちが真剣なことに気付くのでした。しかし互いに素直な気持ちを言い出せない二人。イギリスに帰った二人が互いの気持ちに素直になれるときはいつなのでしょうか。
 トリニダード・トバコ出身の作者が,カリブ海の美しさと魅力をうまく作品に生かした愛にあふれた作品です。


タグ:ロマンス
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